中学・高校剣道部の部活動の維持に関わる検討会

わが国の急激な少子化に伴い、一部の競技を除き、多くの種目で競技人口が減少しています。

剣道界もその一つで、そのあらわれ方も顕著です。長崎県においては、ここ10年で中学校・高校の加盟登録者数が半減しており、学校部活動の廃部も進んでいます。
県剣道連盟もこれらの実態に危機感を抱き、少年剣道人口の減少に歯止めをかけるため、何らかのアクションを起こす必要を感じていらっしゃったようです。

去る6月19日(土)、県剣道連盟の事務局、普及委員、強化委員、学校関係等の参加のもと、「中学・高校剣道部の部活動の維持に関わる検討会」が行われ、私も高体連剣道専門委員長として出席いたしました。

私からは、高校の現状として、
①各校生徒数の減少に伴い、特に部員数が少なくなっている学校においては部の統廃合が進んでいること。
②コロナ禍ということもあり、授業で剣道を行っている学校が少なくなっていること。
③現在剣道を頑張っている中高生がより充実した活動ができるよう、各地区や各学校が工夫し、普及の取り組みも行われていること。
④離島地区における活動にも翳りが見え、特に高校の試合において、団体戦の参加校が減少の一途をたどっていること。
⑤前述の各地区での錬成会もコロナ禍で継続した活動ができていないこと。
⑥その他各種大会がなかなか行われず、生徒たちのモチベーションも下がっていること。
等を紹介しました。

参加者からは、今現在でもできること、幼稚園児や小学生低学年を対象とした普及に関わることなど、それぞれの立場から意見や事例報告があり、貴重な話も聞くことができました。
剣道人口の減少が言われる中で、部員の募集広告や体験会の工夫などにより、部員を増やしているところもあるようで、今後は、そのノウハウを伝達したり、共有したりする研修会などを設ける方向で話が進みました。

今回こういう機会を設けていただいたことを心から感謝すると共に、県剣道連盟をはじめ、たくさんの方々の力をお借りして、長崎県の特に中高の剣道人口減少に歯止めをかけることができたらと考えています。

上位大会進出を決めた学校を除いては、大半の学校が新体制での活動となっています。3年生が引退し、いよいよ少ない人数での活動となっているところも増えているのではないかと思います。そのような学校の部員のためにも、「できるところ」から、中学、高校の専門部が手を携え、普及に努めていきます。

コロナ禍ということで、たくさんの人数が集まっての活動は難しいかもしれませんが、地区や対象の限定などで工夫し、さっそく動き出していきたいと思っています。

その中でも比較的剣道経験の浅い生徒や、人数が少なく団体を組むことが難しい学校に声を掛け、合同チームをつくるなどして、練習試合やオープン大会の開催など、何かできないかと思っています。また、このような機会をきっかけに顔なじみになり、お互いに切磋琢磨できる関係を築いていければと思っています。

比較的時間が取れる夏休み中に何とか一度行いたいと思います。お声掛けさせていただきますので、その際は振るってご参加ください。

私としても本ブログを通じて普及に関わる情報を提供することができたらと思います。またこんなこともできるなど、アイデアなどもいただけたら幸いです。

今後共ご指導、ご協力のほどどうぞよろしくお願いします。